医療のICT導入とは?詳しい活用事例やメリットなどをそれぞれ詳しく解説

公開日:2025/09/03
導入

医療現場にICTを導入することで、看護師の業務負担が軽くなるのはもちろん、患者さんにとっても便利なシステムを提供できます。今回は医療ICTの詳細や導入が求められる背景のほか、実際の活用事例やその効果、導入のメリットと課題についても詳しく解説します。ICTシステムの導入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

医療ICTとは?導入が求められる背景と現状を解説

ICTは「Information and Communication Technology」の頭文字を取った略称であり、医療分野に限らずさまざまな業界で取り入れられている技術です。

ICTはインターネットなどのデジタル技術を活かして業務効率化を目指すものであり、近年では医療現場においても普及が進んでいます。ここでは、医療ICTの詳細や導入が求められている背景、現状などについて詳しく解説します。

医療ICTの概要

医療ICTは医療現場で取り入れられるICT技術です。医療ICTの普及が進むと医師・看護師の業務を効率化できます。具体的な例は、電子カルテや電子処方箋、オンライン診察予約、オンライン診療、電子版お薬手帳などです

医療ICTの必要性

現代の医療現場においてICTの利用が求められる背景として、業務負担が大きいことや人手不足が深刻化していること、情報の伝達ミスが起こりやすいことなどが挙げられます。医療ICTを導入すれば患者さんの情報をスピーディーかつ正確に確認・共有できるため、業務負担の軽減や効率化に役立ちます。

また、昨今の医療業界で問題視されている地域ごとの医師数の偏りや、医療費・介護の増加の観点でも、医療ICT導入による業務効率化をうけて解決する課題が数多くあるでしょう。医療ICTが広く普及することは、国全体の医療の質の向上や、医療システムの持続的な発展にもつながると考えられます。

医療ICTの現状

医療用ICTは2025年現在でも数多くの医療機関で取り入れられており、もっとも広く利用されている電子カルテは400床以上ある病院の9割以上が導入しています。

しかし、入院設備を持つ医療機関全体で見ると普及率は6割以下であり、普及率8割以上のアメリカなどと比較すると遅れているのが現状です。また、感染症の流行をうけて広がったオンライン診療も医療機関全体の2割以下の普及率であり、今後は各医療機関が積極的に導入を進めることが求められます。

看護現場・患者・地域医療での医療ICTの活用事例

医療ICTを導入した医療機関の事例について、ケースごとに詳しく解説します。

医療ICTでオンライン面会を導入した活用事例

2020年に国内で感染症が流行した際、多くの医療機関では入院患者さんの面会を制限していました。しかし、面会制限を設けたことで患者さんの様子を気にかける家族から病院への問い合わせが増加し、看護師が対応に追われる事態となります。

ある医療機関では、看護師の業務負担軽減を目指してオンライン面会を導入し、アプリから面会の予約が可能な体制を構築した結果、画面を通してリアルタイムで面会できることから患者家族の不安が解消され、電話での家族対応がほとんどない状態となりました。

また、面会に関する業務はアプリで対応できるため、業務効率アップにも役立ちました

医療ICTで地域医療連携ネットワークシステムを導入した活用事例

訪問看護で利用したポケットエコーの結果をリアルタイムで共有できる地域医療連携ネットワークシステムを取り入れ、すぐに主治医の判断を仰げる状態を実現した事例です。

システム構築・活用によって緊急での訪問や電話相談が減少したほか、主治医からリアルタイムで指示を受けられることで早期介入が可能となりました。また、観察・アセスメントにかかる時間の短縮にも役立ちました

医療ICTを導入するメリットと知っておくべき課題

医療ICTのメリット・課題について詳しく解説します。

医療ICTを導入することのメリット

医療ICTのメリットとして挙げられるのは、業務効率化が叶うこと、地域ごとの医療格差がなくなること、医療コストの削減が叶うことなどです。ICT技術により業務の手間やヒューマンエラーが少なくなれば、業務効率化はもちろん医療の質の向上にもつながります。

また、オンラインでつながることにより資料資源が乏しい地域でも質の高い医療が行き届くほか、患者さんの通院回数の減少により関連コストの削減も実現できるでしょう。

医療ICTの課題

医療ICTの課題として挙げられるのは、セキュリティ面の不安とエラー発生時の対応です。インターネット上で患者さんのデータをやりとりすることで、不正アクセスなどの不安が生じます。

また、システムにエラーが起こると医療ICTを活用した業務がストップしてしまい、業務が滞る可能性もあります。それぞれの対策としては、セキュリティ対策を強化して安全性を高めること、バックアップを取ることなどが有効です。

まとめ

今回は、医療ICTの詳細や求められる背景のほか、実際の活用事例やメリット・課題についても詳しく解説しました。医療ICTはICTを医療分野に活かして業務効率化などを図るものであり、電子カルテ以外にもオンライン面会や地域医療連携ネットワークシステムなどのさまざまなシーンで活用されています。医療ICTのメリットとして挙げられるのは、業務効率化が叶うこと、地域ごとの医療格差がなくなること、医療コストの削減が叶うことなどです。一方で、セキュリティ面の不安があること、エラー時に業務がストップしてしまうことなどの課題もあります。今後は課題やリスクへの対策が強化され、さらに医療現場でICTの活用が広がることが予想されるでしょう。

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スマホ、見守りカメラ、バイタル:Wi-Fi
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他社システム連携■センサー
バイオシルバー(aams)/パラマウントベッド(眠りSCAN・離床CATCH)/シルエットセンサー/トーテック(見守りライフ)など

■介護ソフト
ケアカルテ、ほのぼのNEXT、ワイズマン、ブルーオーシャン、その他
ケア樹、絆Core、カナミック、FT-Care、寿、MAPS、ウィンケアなど
■センサー:パラマウントベッド(スマートベッドシステム)など■インカムシステム:BONX「BONX WORK」など■センサー:バイオシルバー(aams)/パラマウントベッド(眠りSCAN・離床CATCH)/フランスベッド(ベッド内蔵見守りケアシステムM-2)/ZIPCARE(まもる~のSHIP)/パナソニック(ライフレンズ)など■介護ソフト:ケアコネクトジャパン(ケアカルテ)/三菱電機デジタルイノベーション(ほのぼのシリーズ)/グッドツリー(ケア樹)など
補助金対象
(大規模修繕ICT補助金/介護テクノロジー補助金申請)

(HPに記載なし)
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