
介護現場では、少ない人員で多くの業務をこなす必要があります。そこで、業務効率化が課題となるでしょう。とくにスタッフ間の情報共有がスムーズになると、それぞれが動きやすくなります。そこで、インカム導入がおすすめです。ここでは、介護現場のインカム利用について解説しています。生産性を上げたい介護施設は必見です。
そもそもインカムとは?
インカムとは、遠隔にいる人とコミュニケーションが取れる機器です。トランシーバーやスマートフォンなど、様々なタイプが展開されています。まずはインカムの特徴を理解しましょう。インカムの特徴
インカムは電話とは異なり、一人が複数に向けて情報伝達が可能です。また、イヤホンに発話ボタンが付いており、必要なときのみ発信ができます。誤送信や雑音を流すこともなく、スムーズなコミュニケーションが可能です。アプリの同時通話のように端末を取り出す手間がないため、業務に集中できるでしょう。広い施設内でも、誰が・どこで・何をしているかが明確になります。
介護施設でインカムを取り入れるべき理由
高齢化社会が続く中、介護現場では深刻な人員不足が課題です。1人の業務負荷は大きく、離職にも繋がりかねません。人員不足の悪循環が生じるため、業務効率化は優先すべきでしょう。そこで、スタッフ間の連絡をスムーズにすることで、施設内の移動や事務作業の軽減が可能です。多くの業務をこなしやすくなるでしょう。また、スタッフに余裕ができることで、サービスの質を上げることも可能です。
そして、利用者を増やし、経営を安定させることにも貢献します。介護現場を発展させるきっかけとなるでしょう。
また、介護施設では緊急事態への対応が重要です。ケガ・体調悪化・災害時など、迅速に動くことが求められます。そこで、連携が取りやすい環境であれば、最善の対応が可能です。インカムは、業務効率アップと安全確保に大きく貢献します。
介護施設でインカムを導入するメリット
ここでは、インカムを導入する具体的なメリットを解説します。課題解決に向けて、活躍するかを検討してみましょう。指定スタッフのみに情報共有
施設が広い場合、誰がどこにいるか把握しにくく、スムーズな情報共有が困難です。そこで、インカムは端末にグループ設定ができます。指定したフロアやユニットのスタッフへ向けて連絡が可能です。必要な情報のみを得られるため、受信側も混乱を招かないでしょう。効率的な情報共有で、臨機応変な動きが可能です。コミュニケーションが取りやすくなる
業務負担が大きくなった際、手が空いているスタッフに声をかけやすくなります。業務がスケジュール通りに進まない時も、上手く助け合えるでしょう。また、上位者が指示する場合、状況確認がしやすくなります。相手を探す手間がなく、次にやるべきことをその場で伝えることが可能です。円滑なコミュニケーションは、限られた人員を効果的に稼動させます。
教育ツールに使う
新人スタッフがいる場合、教育ツールにも最適です。任せた業務の進捗が分かるため、次の指示や指導がしやすくなります。また、新人側もすぐに助けを求められるため、安心感を持って業務に挑めるでしょう。新人が自立しやすく、即戦力になる教育が可能です。インカム導入前に押さえておきたいデメリット
インカム導入は、介護現場に多くのメリットをもたらします。しかし、デメリットもあるため注意しましょう。ここでは、インカムのデメリットを解説しています。導入前にしっかり検討しましょう。導入費用がかかる
インカム導入には大きな費用がかかります。主に端末代・通信費・修理費などです。安価でも端末1台3万円程度になるため、人数分を揃えると高額になります。施設規模が大きいほど、費用が高くなると考えましょう。また、端末の寿命は2年程度になります。毎年買い替え予算を準備することが必須です。イヤホン装着の弊害
スタッフは常時イヤホンの装着が必要です。そこで、耳の痛みが生じるケースもあります。イヤホンの長時間使用がストレスになると、外すスタッフも出てくるでしょう。インカム導入の効果を得られないため対策が必要です。また、スタッフ分の端末を揃えられない場合、消毒をしながら共用することになります。衛生面への不安点も生じるでしょう。