PHSは、病院内での連絡手段のひとつとして広く利用されてきました。しかし、スマートフォンの普及によって連絡方法がPHSからスマートフォンへ移行した背景があります。現在では、公衆PHSサービスを扱う企業はなくなり、終わりになってしまっています。そこでここでは、PHSが終わったたことによる医療業界への影響について紹介していきます。
PHSが終了したことによる影響について
PHSが終わったことによる病院への影響はどのようなものがあるのでしょうか。まずはどのような影響があるかについていくつか紹介していきます。自営PHSの内線通話の利用は可能
PHSのサービスが終了しても、公衆PHSのみであるため、自営型のPHSであれば病院内では使うことができます。しかし、構外や屋外での使用はできません。そのため、病院内であれば連絡は無理なく行うことができるでしょう。
旧モデルPHSは今後使用不可になる
上記で紹介した自営のPHSであっても、旧モデルであるときには、今後利用できなくなる可能性があります。旧モデルは2022年11月30日までの使用期限となっており、コロナウイルスの影響で使用期限が延長されました。そのため、旧モデルのPHSを使っている場合には、PHSの入れ替えや代替通信システムへの移行が必要になります。旧モデルのPHSかどうかを調査するには、総務省電話利用ホームページで確認が可能です。
PHS端末や関連機器の価格アップ
公衆PHSのサービスが終了することで、市場が縮小され、PHS関連機器を新たに創ることも減ってしまいます。その結果、PHS端末や関連機器の価格が上がってしまうでしょう。その結果、病院内でPHSを導入している場合には修理や整備を行う費用が高くなることが懸念されます。
今後のPHSの使用制限の可能性について
先ほど、公衆のPHSサービスは終わってしまったことをお伝えしましたが、旧モデルだけではなく、PHS自体も徐々に廃止されてしまう可能性が高いです。今すぐに廃止にはなりませんが、利用できなくなる可能性が高いことは把握しておくとよいでしょう。病院内のみで使用するPHSにおいても在庫端末や交換機が使用できる期間までの利用となるでしょう。
PHSに代わるサービスの導入の検討が必要
今後PHSは廃止されてしまう可能性が高いことをお伝えしました。そのため、医療業界もPHSに代わるサービスの導入を検討する必要が出てきます。そこで注目されているサービスのひとつに、スマートフォンと連携できるナースコールがあります。PHSの代わりにスマートフォンが役割を果たすような形になるでしょう。
スマートフォンと連携することで院内での通話だけではなく、一般的な電話としての利用やチャットが可能なこと、複数台のスマートフォンへの一斉呼びかけなどもできるようになります。
またナースコールには、インカムとの連携や見守りシステムとの連携、介護システムとの連携などができるものもあります。ナースコールとほかの機能を連携させながら活用していくことも今後、重要になってくるでしょう。
ほかにもトランシーバー型の通信機の導入や院内限定のハンディ式の電話機の利用などもあります。このようにPHSが将来、完全に終了してしまうとPHSに代わる代替機の検討が医療業界では必要になってくるでしょう。
新たなモバイル機器導入への課題
PHSに代わるモバイル機器を今後、医療業界で導入することになったときにはいくつかの課題点が考えられます。コスト面への不安
PHSの代わりにスマートフォンを導入するとなると、端末購入のコストや運用コストも高くなる傾向にあります。従業員全員が社用携帯を持つとなった場合には、相当なコストがかかるのでしょう。最新型のスマートフォンであれば、1台につき数十万円するものも少なくありません。またランニングコストにおいても、何千円か何万円かかることもあります。
そのため、PHSの代わりにスマートフォンを導入するときには最新型ではなく、少し古いモデルのスマートフォンなどにするなど対策が必要になるでしょう。よりコストを削減できるような契約内容にするなど、よく吟味して導入することが大切です。
セキュリティ面などの安全性への心配
PHSに代わるモバイル機器を導入したときには、セキュリティ面や管理面などに不安を抱えることも多いです。とくに医療機関では、従業員だけではなく、患者さんの情報も同時に扱うことになるため、より厳格なセキュリティ対策やデータの保護、管理が必要になります。そのため、PHS以外のモバイル機器を導入するときには、セキュリティ面などの安全性をよく見極める必要があります。モバイル端末の選び方にも迷いや不安が生じ、このような課題を改善できる機器を見つけ出せずに、PHSからの移行を決めきれずにいる医療機関が数多く存在しているのです。
スマートフォンもセキュリティ面が完全とも言い難い面があります。安全性が担保され、PHSと同じくらいの導入、ランニングコストの機器があれば、医療業界もPHSからの乗り換えを行いやすいでしょう。